ところ変われば…。バンコクの日系チェーン店で見た独自メニュー

食文化

どこで食べても安定した同じ味が飲食チェーン店のお約束。あの世界的に有名なハンバーガーチェーンだって基本メニューは同じです。一方、ご当地メニューもあるわけで、海外に展開している日系のチェーン店でも不思議なメニューに遭遇することがあります。

ということで、今回は海外編! アジアの観光地として名高いタイのバンコクで見た、日系チェーン店のユニークメニューについてご紹介します。中には現地の食事情に合わせたことで「どうしてこうなった?」と思うようなものもあり、なかなか楽しめます。

■てんやといえば天婦羅ですが
まずはMRTラマ9世駅に直結したショッピングモール、セントラルプラザ内にある「天丼のてんや」さん。かなりオシャレな外観で、若いカップルが目立っていました。

早速メニューブックをチェックすると、正統派メニューの野菜天丼が79B。タイの日本食レストランとしては破格の値段設定ですね。さすがお財布に優しいお店。

日本では見ないものとしては「海老天豚丼」や「半熟卵のせなまず丼」など。さらに海老天や鶏天、サーモン天のカレーライス。うどん・そばメニューとして、「天ぷらトムヤムうどん」まであるのは、さすがタイ。

僕が食べたのは、「Ebi Tempura Maki Roll」。単純に訳せばエビ天入りの巻き寿司ですが、それをさらに衣を付けて揚げたもの。中身をじっくり観察すると、エビ天の周りに「とびこ」が散りばめられ、たっぷりのマヨネーズがかかった状態でした。

意外にあっさりした食感でサクッと食べることができ、ちゃんと口直しのガリも付いているところがニクイかったです。量は少な目ながら、おやつ感覚であっという間に食べきりました。

■意外なものとのコラボしたカレー
次はバンコクの中心、BTSアソーク駅直結のターミナル21内にある「CoCo壱番屋」さん。日本のようなカウンター席がなく、テーブル席のみ。どちらかというとファミレス的な雰囲気です。

メニューブックを見ると、突飛なものは少な目。あえていうなら、「ナポリタン」や「サーモン・ホワイトソース」などのパスタ。そしてNewの文字が付いた「えびのガーリック炒めカレー」や「銀だらステーキカレー」あたり。

しかし後者のカレー2種の値段は360B! 同じターミナル21内のフードコートでは30~40Bでランチが食べられることを考えると、かなりの高額設定といえますね。

そこで220Bと、ほどほどな値段設定でNEWマークのついていた「サーモンの照焼カレー」を注文。日本でもお馴染のお皿に盛りつけられていて、カレーの見た目も違和感がなく、同じ味です。

鮭の照焼との相性がよく、これならすぐ日本のメニューに採用してほしいと思いました。ちなみに、テーブルに常備の調味料は、日本でもお馴染の「HOT SPICE」と「ヤマモリソース」、「福神漬」の3種類。福神漬は昔ながらの赤い色でした。

■最初は甘口だけど、激辛&スパイシーな焼きうどん
最後はBTSチットロム駅に近い巨大ショッピングセンター、セントラルワールド内の「丸亀製麺」さん。*現在は閉店しています。

店構えは間口を広く取り開放的。写真付きの大きなメニューやスタッフの制服も日本と同じ。違和感なくすっと入ることができます。

メニューはRICEカテゴリーに「親子丼」。これは日本でもあるけれど、そのお隣には「フライドチキン丼」や「白身魚のフライ丼」、「ソースカツどん」、「カツカレーライス」が目に飛び込んできた。

本筋のUDONは「ざるうどん」や「釜揚げうどん」など正統派がしっかり。一方、「スパイシーポークうどん」、「シーフードトムヤムうどん」などタイ料理を意識したもの、さらに「スパイシー豚骨うどん」なんて飛び道具的なものも。

そんな一群から注文したのは、「焼きうどんキーマオ」というメニュー。量が少なめながら、色鮮やかな野菜とエビが入った甘い香りのする焼うどんでした。これはパッタイ(タイ風焼きそば)に似ているかな? 早速口に放り込むと、まずは甘味がじわっと入ってきます。

ところが次の瞬間、強い辛みが脳天に信号を送ってきた。鮮やかな赤ピーマンと思って口に入れたのが激辛の「赤唐辛子」だったようだ。思わず水を探したが時すでに遅し。日本では当たり前の「お冷」はこの国にはなく、欲しければ注文(有料)しなければいけないことに後で気づいた。一瞬にして額や頭から汗がにじみ、目頭が熱くなったのでありました。

もうこれ以上唐辛子は口にできない。慎重によけながらも食べ進んでいくと、今度は海ブドウのような、硬い緑色の房の存在に気づいた。恐る恐るかじってみると胡椒の味がする。後で調べると、これは「プリックタイオーン」というグリーンペッパーらしく、やはりスパイシーな味付けに欠かせない調味料とのこと。タイ料理によく登場する「こぶみかんの葉」が味のアクセントになっていました。

テーブルの調味料は、定番の「だし醤油」は健在。そう、これがなければ丸亀じゃない。と思ったら、お隣は「お酢」と「チリパウダー」。タイではどの食堂もお酢・砂糖・唐辛子・ナンプラーの4種類が用意されているのが定番なので、それに合わせているのでしょう。

海外旅行先で日系チェーン店に入るなんて、自分の中ではありえないと思っていた。ところが意外に知らない料理があるもので、日本とその国の食文化の融合を楽しんでみるのも悪くない。皆さんも、一度は旅行先で馴染みの店に入ってみてはいかが? きっと新しい発見があるはずだ。

写真などは2017年に撮影。
*丸亀製麺は2022年を最後にタイから撤退しています。

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