レアな船との遭遇も。東京湾航路を横切る醍醐味を堪能してみよう

乗り物

千葉県富津市の金谷港と神奈川県横須賀市の久里浜港を結む東京湾フェリーは、1960(昭和35)年に運行を開始した、歴史ある航路です。その昔、この区間を陸路で移動すると、東京湾をぐるりと周回する170㎞以上の距離となり、内房エリアは狭い一般道が主体だったので、物流や観光の両面から大変重宝されていたのです。

ところが、1997(平成9)年に東京湾アクアラインが開通すると、利用客は2/3に。さらに2009年にアクアラインの値下げが行われると1/3にまで利用客が減ってしまった経緯があります。それでも、観光客にとってこの航路はとても重要で、神奈川方面から房総半島へのドライブやツーリングに最適なことは変わりありません。

また、外洋から東京、川崎、横浜、千葉、木更津、横須賀に入港する世界各国の船は、この航路を横切る形で東京湾に入っていくため、フェリー乗船中はさまざまな船を見ることができます。

■釣り船から巨大貨物船まで
出航してまず遭遇するのは複数の釣り船です。このあたりは東京湾の入口にあたるので、水質も良く、アジやマダイ、タチウオなどを狙うのが常のようです。

釣り船の船団を抜け、さらに進むと東京湾の中央を抜ける浦賀水道航路に差し掛かります。東京湾では1日500隻以上の船が航行するといい、その大半がこの航路を進むので、運が良ければ見たこともないような大型船や希少船に出会うことがあります。

たとえば、ラクダのコブのような形をしたLNG輸送船。原油を積んだタンカー。コンテナ貨物を満載したコンテナ船。事故防止のため接近することはないけれど、その迫力は十分い伝わってきます。

提供:東京湾フェリー

ちなみに、浦賀航路などの管制を行っている東京湾海上交通センターHPの「船舶情報」には、これからどのような船が入航予定なのか公開されています。

自分の乗る船の乗船時刻に合わせ、調べておくとなかなか楽しいですよ。

■スマホで船の種類や名前も検索できる

周囲の船の観察に重宝するHPもあります。僕がおススメするのはvesselfinderというサイトで、世界中の船舶の情報を、ほぼリアルタイムで表示することができます。飛行機のFlightradar24と同じようなものなので、スマホでチェックすれば、近くに見える船がどこの国の、どのような種類のものなのかがわかります。

拡大すると目に見えないはずの浦賀航路がしっかり表示されている点も優れものです。

自分が乗船している「しらはま丸」の位置がリアルタイムで表示された

■気になる料金は
東京湾フェリーの一般(大人)の運賃は、片道は700円。往復(7日間有効)だと1260円。他に遊覧することを目的にした遊覧割引運賃もあります。


ユニークなのは、行先の港で降りずに往復する運賃があって、こちらは往復1100円。東京湾の景色と風情を堪能したい人にうってつけですね。

■超レアな〇〇〇と遭遇することも
僕が乗船したとき、実は海上自衛隊の潜水艦を見ることができました。これってかなりレアなことらしく、船内放送で「潜水艦が見えます」と案内したのでしょう、しばらくすると客室にいた他の乗客がデッキにぞろぞろと登ってきて、みんな写真を撮ってました。

独特の水しぶきをあげて航行する潜水艦

最後に東京湾フェリーさんから提供していただいた、いくつかのレア画像もご紹介しておきます。

提供:東京湾フェリー
提供:東京湾フェリー

協力:東京湾フェリー

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