福岡に行ったらぜひ寄りたい。玄界灘の鮮魚がズラリ並ぶ道の駅

食文化

福岡県の二大都市といえば福岡市と北九州市。どちらも仕事や観光で訪れる人が多く、市街地にはたくさんのホテルや飲食店が並びます。僕も福岡に行くなら、このどちらかの都市に泊まり、夜は「ごまさば」や「とり皮」で酒を楽しむのが楽しみです。

そして滞在最終日になるとレンタカーを借り、朝早い時間からふたつの都市の間にある宗像市へと向かうのです。目的は、道の駅むなかたの鮮魚です。九州なら一般のスーパーでも十分においしい魚が手に入るけれど、わざわざ宗像に行くのは、地元にこだわる戦略を徹底させているから。

福岡県観光連盟提供

これは2008年にオープンする際、館長の公募が行われ、100人の応募者の中から選ばれた山崎宏幸さん(民間のスーパーマーケット出身)の手腕によるもので、物産を出品できる人たちを旧宗像郡の宗像市と福津市在住者に限定。とくに魚は鐘崎、神湊、大島、地島という4つの漁港からの直送を柱にしています。

目と鼻の先の漁港に水揚げしたばかりの魚が届くわけですから、誰もが興味を持ちますよね。しかも、生産者たちは自ら商品を並べ、値付けも任せられています。こうして物を売るという経験を積んでもらうことで、どうしたら儲かるか実感してもらいながら営業を開始したわけです。

中には商品が思ったように売れないと文句が出ることもあったようですが、工夫することで解決する道筋も見せ、お互いの信頼関係を構築。初年度の売上げ目標が7億5000万円に対し、12億8000万円と大幅に上回ったのです。以降も順調に伸び、年商1000万円以上の出品者は数十人にもなり、オープンから5年も経つと、搬入する車がどんどん新車になったとの逸話も残っているほどです。

鮮魚の売り方は、大型のブリやタイなどはサク。丸ものも多く、加工は有料。海が荒れると数は極端に減るという具合。かといって、そこにサーモンや冷凍マグロを並べられていても興ざめしてしまうわけで、正直な商売をしている証と納得できます。

だから、開業以来ずっと九州では屈指の売上げ。平日のオープン前から駐車場はどんどん埋まり、物産直売所の入口前に人が集まるのもお約束。皆さん、どっさり買い込んでいきます。

福岡に行く機会があれば、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。当日の水産物、農産物などの入荷情報は連日公式HPで公開されていますよ。

なお、山崎さんはその後、手腕を買われ秋田県の道の駅オガーレの初代館長になり、2021年には再び福岡に戻り、福岡市内の北東北3県(青森、岩手、秋田)のアンテナショップ、みちのく夢プラザのアドバイザーになったようです。


僕がインタビューさせていただいたのはかなり前ですが、とても印象に残っている方なので、またお会いする機会があればなと思っています。

写真は2015年、女子栄養大学出版部「栄養と料理」取材時。

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