航空会社のマイレージサービスは、貯めたマイルをさまざまな特典に替えることができます。その中で最もお得なのが特典航空券です。ショッピングや電子マネーは1マイル=1円程度なのに対し、特典航空券は倍かそれ以上の換金率になるからです。
ただ、いつの時代もそうなのでしょうが、2000年代、2010年代に比べるとマイレージサービスの改編(改悪)が進み、使い道に悩むことが多くなっています。国際線はそれが顕著で、原油価格の高騰+円安というマイナス要素も加わり、マイルの価値が1/2~1/3くらいまで下がりました。
僕がよく乗っていたJALの日本(東京)~タイ(バンコク)路線を例にすると、2014年までなら6万マイルで往復ビジネスクラスに乗れたのに、2015年から8万マイル、現在は12万~20万マイル! さらにサーチャージなどの諸費用が5万円弱。新型コロナの影響で何度もマイル有効期限の延長をしてくれたのはとてもありがたいのですが、ここまでインフレになると、マイルは国内線で使う方がまだマシです。
ということで、2023年4月某日、翌月から期限切れになるマイルを消費するため、どこかに旅行しようと選んだのが、JALの「どこかにマイル」です。詳細はリンク先のページにあるように、希望日を入れると、行先の候補が4つ提示され、その中のどこかになるかはJALが決める、というものです。
早速試してみると、4つの候補地は何度試しても旭川、帯広、高松、徳島、鹿児島、沖縄の中から出てきました。この行先ならどこであろうと往復7000マイルはかなりお得なので申し込んだところ、翌日には決定のメールが来て、ワクワクしながら開けると帯広。
■旅行支援はほとんど終わっていた
よし、これで安く旅行に行けると喜んでいたのも束の間。泊まる宿探しはかなり苦労しました。泊まろうと考えていた駅近くのビジネスホテルは、全国旅行支援(北海道LOVE割)が使える宿がほとんど残っていなかったのです。いや、正確には宿は空いているのだけど、設定している料金が、どこもかしこも通常の5割増。以前7000円で泊まれたのに、5月GW明けの平日でも1万円になっているではあーりませんか。
これは旅行支援を利用することを前提にした上乗せ料金ですね。ホテル業界はコロナ禍で大変だったのはわかりますが、ちょっと足元見過ぎです。どこかでマイルはキャンセルしてもマイルは戻ってこないので、意地でも別の宿を探そうと心に誓った僕なのでありました。
そしてネットで探し回ること2日間。一般的な旅行サイトでは旅行支援が残っているか判断できないため、各宿の公式HPをくまなくチェックしたところ、希望日に旅行支援が使えるプランが残っている温泉宿を発見。申し込むことができました。
気になる内容は、およそ40㎡の洋室、飲み放題付、1泊2食で1万5000円。旅行支援を適用すると1万2000円になるうえ、2000円分のクーポンも付くので、実質1万円。ビジネスホテルに素泊まりで1万円払うより、ずっとお得だと思います。
ちなみに、似たようなお得なマイル消費は他にもあり、ANAならどこでも一律1万円+同行者が大幅割引料金になる「いっしょにマイル割」や、間際の予約なら特定路線を片道3000マイルで乗れる「今週のトクたびマイル」もあります。マイルの消費期限が近付いている方は、選択肢に入れてみてはいかがでしょう?
なお、この記事を書いているのはまだ旅行前なので、戻ってきてからの感想等は、またあらためて書くことにします。